そしてまた、キミに。


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「明日からテストだからちゃんと
睡眠とって遅刻しないようにね。
じゃあ、解散」


先生の合図でアタシは帰る支度を始める。

今日も長い一日だった。




「清水君、昨日の勉強会の宿題できた?」

愛子が清水君のところに駆け寄る。


「めっちゃ難しかったよな〜。
でも解けたで!
もう俺、数学に関しては完璧やわ」

自慢げに話す清水君。


「すごーいっ
私解らなかった」

「しゃーない、天才清水が松田さんに
特別に教えたるわ」


「ふふっ
お願いします」

幸せそうに笑う愛子。


楽しそうな二人。





「愛子、じゃあね」

「あ!優バイバイ〜」

「えーっ
俺にも言ってや!」

拗ねる清水君をスルーして
アタシは教室を出る。





幸せそうな愛子を見て改めて思った。

アタシ、愛子の恋を応援しなきゃ。

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