そしてまた、キミに。
【愛子side】


昼休みを告げるチャイムがなったと同時に
みんなが騒ぎ始めた。

「いぇーい!」

「食堂行こうぜー」

「今日お前が奢りの番だぞ」




そういえば優は学校来てるのかな。


LINEしてみよ。


[優、今日は学校来てる?]





ガラガラ…

教室の後ろのドアが開いた。


「松田さーん」

顔を出したのは宮本先生だ。

隣のクラスでの授業を終えた先生が
何故か私を呼んでいる。


すぐに宮本先生に駆け寄り尋ねた。

「どうしたんですか?」


「今日、坂口さん来てるよ」


「え?」


「隣のクラスのコが
朝、坂口さん見たって」


「本当ですか?」


「うん。また屋上か保健室にいるんじゃないかな」


わざわざ教えに来てくれたんだ。


「先生、ありがとうございますっ
捜してみます!」


先生は優しい。

こんなにも一人一人の
生徒のことを気に掛ける先生は
滅多にいないと思う。


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