そしてまた、キミに。

過去。

【優side】




しばらくイルミネーションを堪能したアタシたちは、愛子と先生と落ち合ってすぐ車に乗り込んだ。


「うー。寒い」

先生が体を震わせながらエアコンをつける。

冬の夜風からやっと逃げられて
体が安堵しているのを感じる。



「先生帰りは安全運転で頼むで!」

「うん?」

「坂口さん車酔いしちゃったみたいやから」

「…え!?」


先生の顔が青ざめる。


「酔ってたの!?
それで途中いなくなったのか!?

うわ〜マジか…」

本気でショックを受ける先生。


後部座席に振り返って、

「すみませんでした。
以後気をつけます」

と、真剣な表情で頭を下げるから
笑ってしまった。



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