そしてまた、キミに。
優は病院には来なかった。
先生から連絡があったはずなのに、優はまだ公園で晃を待っていた。
電話にも出ない、家にも帰ってないと聞いて、公園で待ち合わせることを知っていた私は、慌てて優を迎えに行った。
優はベンチに座って、一点を見つめたまま
『晃がまだ来てないから…』
と、壊れた機械のように
それだけを繰り返した。
次の日、悲しみに暮れる教室に
今日は休むだろうと思っていた優が来た。
そして、教室中に響き渡る声で
『あれ?今日はまだ晃来てないんだ』
と、言った。
『なんでみんなそんな顔してるの?
どうしたの?』
と。