そしてまた、キミに。
Chapter3

すれ違い。

【亮side】



ー新学期。


3年生になって数週間が経ち、少しずつ
新しい環境にも慣れてきた頃。

俺は、今日も屋上に来ていた。



理由は単純。



「あ〜。
坂口さん、またサボりや」

「…清水君もね」


彼女に会えるから。



そして、いつものように隣に座る。


「もうすぐ体育祭やな。

坂口さんは何やるん?」


「…アタシは何も出ないよ。
クラス対抗リレーだけ」


ちょっとだけ右に寄って、俺の場所を作ってくれるのが嬉しかったりする。


「クラス対抗リレーか。
坂口さんには悪いけど、俺のクラスが絶対勝つわ。俺がおるからな〜」


ふざけてそんなことを言うと、


「…どうだろ」と、微笑む坂口さん。


あー…

この顔を見れるなら、
毎日でもココに通いつめるわ。


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