そしてまた、キミに。
俺の願いも虚しく、クラス替えで坂口さんとクラスが離れた。
担任は宮本先生ではなくなり、松田さんともクラスが離れてみんなバラバラになってしまった。
俺は相当ショックやったけど、、
坂口さんは俺とクラス離れたことなんか
何とも思ってないんやろうなー。
ちらっと横目で見ると、
それに気づいた坂口さんと目が合う。
「っ…」
一瞬、風の音すら聞こえない空間に陥ったような感覚になって、急いで目を逸らした。
顔が熱くなるのを感じた俺は、
沈黙に耐え切れずにまた話し始める。
「お、俺は色々出るで!
騎馬戦とか綱引きとか…
あとパン食い競争も!」
「…ふーん」
「坂口さん、応援してな?」
「…クラス違うし応援しないよ」
「え…」
ガーーン…
当然のことを言われ、何も言い返せずに
わかりやすく落ち込んでいると、
坂口さんはクスクス笑いながら、
「…嘘、するよ」と言ってくれた。