そしてまた、キミに。



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「…で、結局俺だけ
ノックアウトされるんです」


坂口さんの話をクラスメートや先生にするわけにもいかず、最近はバイト先の店長に相談するようになっていた。


「あーあ。それは大変だな」

そう言いながら、声を出して笑う店長。


「店長酷いっすよ…
他人事やと思って」

「ハハハ、ごめんごめん!
もしかしたらその子の計算かもよ。
小悪魔女子ってやつ?」


計算…

そっちのほうが俺も楽かもしれん。


「いや、坂口さんはそんなんするコやないと思うし…
無意識やから困ってるんですよ」


「いーねー。
青春だねー」

店長は相変わらず楽しそうに笑っている。


「も〜、真面目に聞いてくださいよ」


「聞いてる、聞いてる(笑)

…あ、お客さんだよ」



ーカランカラン…


「いらっしゃいませ」


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