そしてまた、キミに。
「…清水君と大輝は何で一緒にいるの?」
「大輝がさ、
俺の働いてるレストランに来てん」
「…あー、あのレストラン?」
「そーそー!
少し前から一緒に働いてんねん」
「…ふーん」
「あ!そう言えば今日、
また体育休んでたやろ」
「…なんで知ってるの?」
「俺がいた教室の
すぐ下の木陰におったから。
だからさ、紙ひこうき飛ばしてやろうと思ってプリント折っとったら、
めっちゃ先生にキレられてん」
「…フ」
「『お前舐めてんのか!?』って。
なんか今日の化学の先生、めっちゃ機嫌悪かったわ」
坂口さんが若干バカにしたように
クスクスと笑っている。
「もー。
坂口さんのせいやねんでー」
なんて怒りながら口は綻んでしまう。
なんだかんだ、会えたことが嬉しくて話すことに夢中になっていた俺は、大輝が複雑な表情を浮かべていたことに全く気づかなかった。