そしてまた、キミに。
【優side】



「俺もそっちから帰ろかなー」

なんて、訳のわからないことを言う清水君と別れて、大輝と二人で帰り道を歩いていた。




「……」


すると、突然大輝が立ち止まる。



「…?

…どうかした?」


振り返って尋ねると、大輝は眉を寄せてアタシの目を真っ直ぐ見て言った。



「優ちゃん」

「…なに?」



「亮さんと…仲良いの?」


…え?



「…仲良いって言うか…」

予想外の質問になんて返せばいいのか分からず、言葉を詰まらせる。





「じゃあ、亮さんのこと好き?」



っ…




さらに続けられる質問に戸惑いを感じながらも、アタシははっきりと答えた。



「好きじゃない、よ?」



…アタシが好きなのは、

たった一人だけだから。


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