そしてまた、キミに。



大きく瞬きをした先生は、
私の目を真っ直ぐに見て言う。


「俺は教師としても担任としても何一つしてやれてないし、まだまだだけど
その気持ちは…すごく嬉しいよ。
ありがとう。

俺も…松田さんがこの学校に来てくれて、
松田さんの担任になれて本当に良かった」


そう言った先生は、太陽みたいに眩しくて温かい笑顔で微笑んでいた。


きっと、言ったのが私じゃなくても
先生はこう返していたと思う。
だけど私にはその言葉があまりにも嬉しすぎて、涙が出そうだった。





…私


もっと、伝えたい




「私…先生が側にいるとすごく心強いの。

先生に触れられたら、、すごく落ち着くし、強くなれる…」


大きな手で頭を撫でてくれたときも、

涙を拭ってくれたときも、

抱きしめてくれたときも、


私は先生に優しさと勇気をもらった。


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