そしてまた、キミに。




「清水君は、
…どうしてアタシのこと、好きなの?」





「っ」


どうしてって…



…確かに、なんでこんなに好きなんやろ。

いつの間にか目で追うようになって、
いつの間にか好きになってて、
いつの間にか、こんなにも想ってた。

理由ってちゃんと考えたことなかったな…




「…わからへん」


「え?」


坂口さんは拍子抜けしたように
目を丸くしていた。

でも、これが俺の正直な答え。



「なんでって聞かれると…わからへん。

今までは…告白されたからとか
優しくされたからとかで、好きになったり
付き合ったりしてた。

でも、坂口さんは…なんか違うねん」


理由を聞かれると答えられへんけど
でも、今までとは全然違う。

今までより何倍も何十倍も好きが大きい。


< 362 / 417 >

この作品をシェア

pagetop