そしてまた、キミに。
洗面所の鏡の前で朝の身支度をしながら小さくそう呟いたとき、
「え。姉ちゃん、告白したの?」
ちょうど顔を洗いに下りてきた大輝が、鏡ごしにわたしの顔を覗き込んできた。
「ちょ、盗み聞きしないでよっっ」
「だって聞こえたから」
'話せ'と言わんばかりに、眉間にシワを寄せながらまじまじと見つめてくる大輝。
ダメだ、、このままだとどうにか話を聞き出されそうな気がする…
「そんなこといいからっっ
大輝も早く準備しなきゃ遅刻しちゃうよ」
「それって亮さん?それとも違う人?」
「もー、大輝は気にしないで!」
その後もしつこく問い続ける大輝を無視して、私はいつもより早く家を出た。
少ししてから、携帯が鳴る。
ピロン…
[優:少し遅れそうだから先行ってて]