顔をあげて
「両親は昔から仲が悪く、俺が小学四年の時離婚、中一の夏母親は男作ってでてったんだ。その時の俺は捨てられた憎しみからか人を信じれず、施設もいかずに、毎日喧嘩してはかつあげしたり、盗んだりしてなんとか食いつないでいた。
家もなく友達の家を渡り歩いてた。悪さばっかしてたからもちろんなんども警察にお世話になってたんだ。
この前カラオケ事件の時俺が話してた警察のおっちゃんいたろ?あのおっちゃんのおかげで俺は立ち直れたんだ。」

『だからあの人と仲よさそうにしてたんだ…』

「俺が捕まるたびおっちゃんがさ『前をむいて歩かんか!』っていっつも怒鳴りつけて、時には親身になって話しを聞いてくれたり。家にも泊めてもらったこともあった。
おっちゃんに進められ新聞配達のバイトをして頑張って高校にもいけたんだ。」
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