顔をあげて
私は思わず身を乗り出して、

「じゃあなんで礼羅にキスしてくれないの!?」

時間が一瞬止まったかのような沈黙。一樹の顔はみるみる赤く染まる。
そんな一樹をみて私も顔が熱くなる。


「あっ、えっと、その…違うくて。えっと…」

ごまかしたくても言葉が思いつかない。

私があたふたしていると、一樹が頭をかきだした。
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