兄弟的同性愛事情
目が覚めると、あの独特の匂いがする部屋のベットにいた。
保健室。
誰かが運んでくれたのだろうか?
体が重くて、起き上がるのも嫌になるくらいだ。
「は…ぁ…」
ゆっくりと息を吐く。
少し頭が痛い。
目を開けるのも億劫だ。
このまま寝てよっかな…。
なんてことにもいかない。
もう帰らないとだし。
兄ちゃんに連絡入れないと。
迎えに来てもらおう。
荷物とか持ってきてもらって。
と思ったけど
そもそもケータイ自体鞄の中。
鞄は教室。
…ついてないな。
そう思ったとき、保健室のドアが開いた。
「あれ?気がついた!!大丈夫か?」
馴れ馴れしく触ってくるコイツの顔を、俺は忘れもしない。
俺の鞄を持って入ってきたのは、入学式の時俺を追いかけ回した奴だった。
制服を着崩して、関西弁を喋る、あの。
相変わらず着崩された制服がよく似合う。
不良って感じ。
「荷物、横においとくな~」
クラスは、確か隣のクラス。
派手なグループとつるんでいる、高校生活をエンジョイしてる奴…だと思う。
それがなんでこんなとこに…?