兄弟的同性愛事情
首を傾げると、兄ちゃんがクスッと笑った。
見えないからいろいろ想像して
いつも以上にときめいてる自分がいる。
「李桜、身体暖かいね」
兄ちゃんの身体は俺より少し体温が低い。
暗くなってきて気温が下がったからか、兄ちゃんは寒いのかな…?
壁に掛けてある時計は、20時をさしている。
「兄ちゃん、そろそろお風呂入らない…んっ…?!」
背中に違和感を感じて、俺は背筋が伸びた。
兄ちゃんの手が俺の背中を滑る。
ゆっくりと、上に。
「なにっ?くすぐったぃ…」
鼻に抜けるような声が出始める。
たまらず背中を捩って兄ちゃんから離れようとすると
抱き締められて、また顔を擦り寄せてきた。
だから、くすぐったいんだってば!!
「李桜、動かないで?」
耳元で兄ちゃんの声が聞こえたと思ったら
ヌルリと生暖かい何かが耳を撫で上げた。
ビクリッと身体が跳ねる。
なにっ…!?!!
チュッと音をたてて離れると、またゆっくりと触れてくる。
「んっ、ぁ、やめっ…」
身体がビクビク反応して、なんか、どんどんヤバイ感じになっていく。
変な声出てるっ…。
はむっとあまがみされて、やっと耳が解放される。
濡らされた耳は、空気に触れてヒンヤリとした。
その感じにも反応してしまった。
力が抜けて、兄ちゃんに身体を預けたままの状態になる。
なんだったんだろ…
そう考えはじめて、答えが出る前に
服の中に兄ちゃんの手が入ってきて、心臓の真上あたり。
小さな膨らみの上で止まった。
「えっ、に、兄ちゃん…?」
訳がわからなくて、俺は後ろにいる兄ちゃんを見ようと振り向く。
兄ちゃんは至って普通の顔をして、余裕そうに俺に微笑んだ。
「耳弱いよな、李桜。…嘗めただけなのに、ここ、たってる」
きゅっと摘ままれると、口からは普通では出ないような声が出た。
それは一回じゃ済まされなくて、続けて何度も摘ままれる。
「にいちゃっ、っ痛…ぃ…」
「痛いだけ?」
親指で潰されるように弄られて、下腹部に熱が溜まっていく。
…なにこれ…
誰にも弄られた事がない部分を弄られて、身体は過剰に反応する。
出したくもない声が出続けて、泣きたい訳でもないのに目が潤んでくる。