兄弟的同性愛事情
~李堵side~
なんで…?
なにがどーなって、こーなった?
俺の唇には、リップで艶めいたピンク色の唇があたっていた。
『李桜、借りるね♪』
生徒会担当の先生との会議が終わってからケータイを見ると、秀都からLINEがきていた。
今日の会議に来なかったってことは、資料のまとめが終わってないんだろうと思ったけど
李桜を使って仕上げるつもりかよ…。
李桜が断るわけないし
秀都には早く資料を提出してもらわないと困る。
…仕方ない。今日は許すか。
『了解。』
それだけ打って、ケータイを鞄に入れた。
…とは言ったものの
なんか今日は、妙に気になる。
李桜になにか起きるような予感がする…。
秀都がいるんだから、それはないと思うんだけど…
「あっ、李堵ー!」
高い声に呼ばれて振り向くと、華恋が階段をかけ下りてきた。
目の前まで走ってきた華恋は、少し息を整えてから俺に笑いかけた。
「ごめん、なんかやり忘れたことあった?」
「あぁ、違うのっ!…あのね、今日、数学の課題配られたでしょう?」
数学の課題…?
配られたことを一瞬忘れていたけど、すぐに思い出した。
確か、三浦先生が予習と復習用に作ったプリントを明日までの課題として配った。
俺は授業の合間にやり終えてしまったから、もう頭にそのことが残っていなかったんだ。
「それで、その…課題を教えてほしいなぁ…なんて…」
華恋が見せてきたプリントは、復習の範囲だけ終わっていた。
けど、予習の範囲は真っ白。
この範囲は特に難しく、俺も教科書を見ながら少し苦労しながらやり終えた。
予習の範囲は少ないし、時間もあるから…
「ん、いいよ。」
華恋は顔を輝かせて笑った。
「図書室でやらない?教室だと、まだ人がいるだろうし」
「そうだな」
未だに一緒にいると騒がれるから、できるだけ二人でいるところを見られたくない。
いつもなら秀都がいてくれるから、こんなに気をつかうことはないんだけど。
あいつがいないと、不便になるんだな…。
図書室は1階。
ここは2階だから、階段を降りて廊下の端まで行かないといけない。
華恋も「面倒だなぁ…」とぼやいた。
階段を降りようとしたとき
ピンポンパンポーン♪
『今から週番が校内の点検に行きます。用のない生徒は速やかに下校してください。』
ピンポンパンポーン♪
ありがちなチャイム音で終わらされた放送。
図書室へ向かおうとした足が止まった。
図書室は一番最初に閉められる。
ということは、もう図書室で勉強はできない。
…ついてないな。
「あちゃー…」
どーしよう。と、半泣きになりながら華恋が聞いてくる。
どーしようと言われても…
今日は止めよう。と言おうとも思った。
けど、プリントの提出は明日だし…
「李堵、私の家来てぇ!!!!!」
華恋はプリントをくしゃくしゃにして泣きついてきた。
グシャッとプリントが華恋の手の中で潰された。
いや、なに言ってるかわかってないだろ?!
華恋の家は……いろいろと面倒。
あの3人がいたら、勉強どころではなくなる。
「仕方ない。うち来る?どーせすぐに終わるだろ」
少なくとも、華恋の家でやるよりはマシ。
…の、はず。
「やっったー!!!!李堵、大好きっ!」
「はいはい」
こーゆーときだけ、コイツは…
呆れたように笑いながら、くっついてきた華恋を引き剥がす。
向こう側を見ると、印刷室の扉が少し見えた。
声、かけていったほうがいいか。
印刷室へ向かおうとした俺の腕を、華恋がしっかりと掴んだ。
「いこっ!」
…まぁ、大丈夫か。
「わかったから、引っ張るなよ」
なんで…?
なにがどーなって、こーなった?
俺の唇には、リップで艶めいたピンク色の唇があたっていた。
『李桜、借りるね♪』
生徒会担当の先生との会議が終わってからケータイを見ると、秀都からLINEがきていた。
今日の会議に来なかったってことは、資料のまとめが終わってないんだろうと思ったけど
李桜を使って仕上げるつもりかよ…。
李桜が断るわけないし
秀都には早く資料を提出してもらわないと困る。
…仕方ない。今日は許すか。
『了解。』
それだけ打って、ケータイを鞄に入れた。
…とは言ったものの
なんか今日は、妙に気になる。
李桜になにか起きるような予感がする…。
秀都がいるんだから、それはないと思うんだけど…
「あっ、李堵ー!」
高い声に呼ばれて振り向くと、華恋が階段をかけ下りてきた。
目の前まで走ってきた華恋は、少し息を整えてから俺に笑いかけた。
「ごめん、なんかやり忘れたことあった?」
「あぁ、違うのっ!…あのね、今日、数学の課題配られたでしょう?」
数学の課題…?
配られたことを一瞬忘れていたけど、すぐに思い出した。
確か、三浦先生が予習と復習用に作ったプリントを明日までの課題として配った。
俺は授業の合間にやり終えてしまったから、もう頭にそのことが残っていなかったんだ。
「それで、その…課題を教えてほしいなぁ…なんて…」
華恋が見せてきたプリントは、復習の範囲だけ終わっていた。
けど、予習の範囲は真っ白。
この範囲は特に難しく、俺も教科書を見ながら少し苦労しながらやり終えた。
予習の範囲は少ないし、時間もあるから…
「ん、いいよ。」
華恋は顔を輝かせて笑った。
「図書室でやらない?教室だと、まだ人がいるだろうし」
「そうだな」
未だに一緒にいると騒がれるから、できるだけ二人でいるところを見られたくない。
いつもなら秀都がいてくれるから、こんなに気をつかうことはないんだけど。
あいつがいないと、不便になるんだな…。
図書室は1階。
ここは2階だから、階段を降りて廊下の端まで行かないといけない。
華恋も「面倒だなぁ…」とぼやいた。
階段を降りようとしたとき
ピンポンパンポーン♪
『今から週番が校内の点検に行きます。用のない生徒は速やかに下校してください。』
ピンポンパンポーン♪
ありがちなチャイム音で終わらされた放送。
図書室へ向かおうとした足が止まった。
図書室は一番最初に閉められる。
ということは、もう図書室で勉強はできない。
…ついてないな。
「あちゃー…」
どーしよう。と、半泣きになりながら華恋が聞いてくる。
どーしようと言われても…
今日は止めよう。と言おうとも思った。
けど、プリントの提出は明日だし…
「李堵、私の家来てぇ!!!!!」
華恋はプリントをくしゃくしゃにして泣きついてきた。
グシャッとプリントが華恋の手の中で潰された。
いや、なに言ってるかわかってないだろ?!
華恋の家は……いろいろと面倒。
あの3人がいたら、勉強どころではなくなる。
「仕方ない。うち来る?どーせすぐに終わるだろ」
少なくとも、華恋の家でやるよりはマシ。
…の、はず。
「やっったー!!!!李堵、大好きっ!」
「はいはい」
こーゆーときだけ、コイツは…
呆れたように笑いながら、くっついてきた華恋を引き剥がす。
向こう側を見ると、印刷室の扉が少し見えた。
声、かけていったほうがいいか。
印刷室へ向かおうとした俺の腕を、華恋がしっかりと掴んだ。
「いこっ!」
…まぁ、大丈夫か。
「わかったから、引っ張るなよ」