兄弟的同性愛事情
*君の過去
火曜日。
あの体調の悪さは嘘のようになくなって、俺はこの広い部屋の中をスキップして5週くらいできそう。
それくらい、身体が軽くなっていた。
精神的なものだったんなだな…。
(俺、どんだけメンタル弱いの…)
呆れてため息が出る。
ハンガーに掛けられた制服を取って、服を着替える。
なんとなく、部屋をぐるっと見回した。
今日家に帰ると兄ちゃんと昨日約束した。
寝心地の良いベットとも今日でお別れ。
なんか寂しいな…。
いつでも来てくれてかまわないよ!ってももは言ってくれたけど
このベットが恋しくて毎日帰ってきてしまう気がするから、また喧嘩とかしたときに避難所として来るようにしよう。
ベットを綺麗に整えてから鞄を持ち、
「お世話になりましたっ」
ペコリと部屋に一礼して部屋から出ようとすると
すぐ後ろ。
ドアの所に、ももがポカンとした顔で俺を見ていた。
「何やってるの…?」
その目は、まるで変人を見るような目だった。
いやっ、やめろよその目!!!
俺が変な人みたいじゃん!!
「えっと、これは…部屋にお礼を言ってただけで…!」
なんで言い訳?言ってるみたいにならなくちゃいけないんだよっ!!
しどろもどろになった俺を見て、ももは吹き出した。
「部屋にお礼って…変なのっ」
思いっきり笑うももは、終いには涙が出始めていた。
そんなももを後から来た優斗さんは目を丸くして見ていた。
その顔に俺も吹き出して、朝から笑い疲れるくらい笑った。