虹恋

涼太〜バスの中〜

バスが来た

彼女は先に入り

1番後ろの右端に座った

僕もそこに行った

「隣に座っていい?」

すると彼女はめんどくさそうに

「……ご勝手に」

そう言ってまた窓の外を見ていた

「次はぁ、朝日ヶ丘ぁ~、朝日ヶ丘」

機内放送が流れる

「そーいえば、霧崎さんはどこに住んでるの?」

知りたい

霧崎さんの事をもっと知りたい

「何でそんな事聞くの?」

すごくめんどくさそうに聞いて来た

僕は思わずこう言ってしまった

「好きだから」

霧崎さんはすぐこっちを向いた

すごくびっくりしていた

でも、僕が1番びっくりしていた

(あれ?僕、何でこんな事を…)

そんな事を考えていると

「……はっ?」
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