最低男との結婚
車の音が聞こえると
急いで玄関へ向かい


「おかえり」


と、出迎え


もう、どこにも出かけないように
玄関の鍵を閉め
電気をも消してしまう私を見ながら


「浮気なんてしたら
本気で閉じ込められそうだな」


そう笑っている。

そして、


大輔の携帯が鳴ると

少しだけ不機嫌になってしまう私を気遣うように


私の隣に来て

電話の相手の声が聞こえるほど

近づき
私の頭を撫でてくれている。



たまに・・・・


女性の声が聞こえる事もあるけれど・・



夜に出かける事は

まったくなくなり・・・。


露店では、


「優奈ちゃん、
そこに座ってると
お人形さんみたいよ?」


と、笑い話しかけてくれる人も
増えた。



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