クリスマスの約束
『いきなりなに?』
『今までのこと思い出してたら伝えたくなった。俊のおかげで中学楽しかったよ。』
両手を後ろにつき、上を向いてる俊の真似をする。
少しでも同じものを感じていたいから。
『こないださ、未亜に待っててって言ったの取り消す。』
『えっ?』
びっくりして、俊の顔を見る。
でも相変わらず上を向いていてこちらを見る様子はない。
なんで大事な話になると目逸らしちゃうかな…。
なんて思ってたけど、やっぱり勇気がいることだから正面きって言えなかったんだろうな。って今だから思うよ。
『高校入ったら、連絡できないと思うんだ。寮生活だし、てかとにかく厳しいし。
未亜に寂しい想いさせると思う。俺、それだけは嫌なんだ。勝手すぎるって言うかもしれないけど、未亜が泣くのなんて嫌だ。
だから、別れよう。未亜に好きな人ができたらそいつと幸せになって。こないだの言葉だけじゃ、未亜を縛り付けてそうだったから。』