クリスマスの約束
ねぇ…俊。
気づいてた?
あのとき、俊の声震えてたんだよ。
『わたしは俊のこと待ってるよ。でも、大丈夫。連絡もしない。だから泣かない。
でもなによりわたしは俊のファンだから。サッカーやってる俊が好き。
別れよう。それで、5年後のクリスマスに笑顔で再会しよう。
…だけどもしそのときまでに俊にもし好きな人ができたら、その人と幸せになってね。
これならお互い様じゃない?』
俊の左手に自分の右手を重ね、いまだに上を向いたままの俊の顔をみたまま話した。
静かなこの場所では、手が触れているだけで心臓の音まで聞こえる気がする。
繋がってるな。と感じる。
あの頃のわたしたちは、幼かったよね。
こんな約束を今でも信じているわたしは、まだ心はあのころのままのようです。
全然、俊離れできない。
『俊、大好き。』
別れようなんて言ったあとに、大好きと言ってキスをしたわたしはどうだったんろう。
普通に考えたら、おかしな行為だよね。