クリスマスの約束
『うん。待ってる。俊…大好き。』
いつの間にか立ち上がっていた俊の胸に飛び込む。
あたたかい…
この温もりに触れられるのはあと何回なんだろう。
俊の背中に回した手に力を入れれば、俊もそれにこたえてくれる。
『未亜、大好き。』
二人の間にちょっと空間ができたと思ったら、顔が近づいてくる。
初めてのキスは、どっちが顔を傾けるかわからなくてぎこちなかったよね。
お互いにすべてが初めてで、すべてが新鮮だった。
今こうして、何度も角度を変えて触れ合う唇がわたしたちの成長を語っていた。
『サンタさんっていると思う?』
わたしね、いるとおもうよ。
靴下のなかにほしいものを書いた手紙をいれるの。
そしたら、25日の朝プレゼントが届いてるんだ。
『いるよ。きっと。』
俊はそう言って、そっとわたしの頭を撫でた。
この手が大好き。
この優しく撫でてくれる手が大好き。