The moment

――ジリリリッ



頭上でおかしな機械音がした。何度か聞いた覚えがある。
機械音を出す物を、ばしんと叩いた。

重い瞼をこじ開ける。ほのかに明るい。

カーテンの隙間からの光だ。


今が朝だと認識するのに、数秒かかった。


「…何時?」

むくりと起き上がり、さっき叩いた目覚まし時計をわし掴みにする。


「……7時?」


7時。


……。


「やばい!」


本当にやばい。

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