けぶる緑の奥に隠した、私の愛する永遠の少年。(短編)
裏庭からつづく、なだらかな丘を駆け上がれば、遠くに街が見える。
増えすぎた人々は、空を目指して、巨大なビルをたくさん作っているよ。
今にも天に届きそう。
森のはじまりにあるおうち。
二階建ての、小さなおうち。
私たちの両親は、そこで喫茶店を経営していたんだよ。
私たちが産まれた場所。
マリとマキが、15歳まで一緒だった場所。


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