けぶる緑の奥に隠した、私の愛する永遠の少年。(短編)
マキはいつも、街からやってくる人間が苦手だった。
彼らの言葉の端々に、いつも嘘を感じていた。
父と母と、それからマリ姉、ほんの少しの隣人たちの、せまい世界で育ったせいかもしれない。
だけどマリ姉は違った。
街からくる人間たちに、大きな瞳を輝かせてた。
そして彼女は、ある日気付いた。
自分が美しい少女であること。
< 5 / 43 >

この作品をシェア

pagetop