３人の王子様♪

Yosuke

それから数週間後。


あたしはいつもと変わらない毎日を送っていた。


あ、強いて言えば、秀矢と関わるのがちょっと増えたくらい。


それ以外はまったく変わらない。


「月谷さん、ちょっといいかな?」


突然、同じクラスの涌井くんに呼ばれた。


「あ、うん。」


涌井くんに着いていくと中庭に着いた。


「多分もうわかってると思うけど、俺、月谷さんのことが好きなんだ。」


...。


「あのね、涌井くん。あたし、」


「今は返事しないでほしいんだ。」


「え?」


"付き合えない"と言おうとしたあたしの言葉を、涌井くんが遮った。


「今はフラれること分かってるから。
だから少しだけ俺に時間をくれないかな?
月谷さんに俺のことちゃんと知ってほしいんだ。」