MyPiece ~私を構成するもの~
「…ヤ……エ………ヤエッ!!」
刃の声でハッとした
…どうやら私はだいぶ、昔の世界にトリップしていたみたいだ
刃が心配そうな眼差しを向ける
大丈夫よ。
そうひと言言って身支度を整える
メイクはもともとしないのだが、(決して自分の顔に自信がある訳ではなくて、ただ面倒なので)ひとつだけ欠かさないのが右目の横に【鮮血色】のラインストーンを一粒貼ることだ
刃も私と同じように左目の横に【銀色】のラインストーンを一粒貼っている
これは私達の“証”
私達が私達である“証”なのだ
それから自分の銀色の瞳を隠すために、金のカラコンをして、腰まで伸びた真紅の髪を隠すために茶色に赤メッシュのロングタイプのカツラをかぶり、
右耳には矢の形のピアスをする
仕上げに制服のスカートを3回折り曲げて完成だ