MyPiece ~私を構成するもの~
「あんた達のことはマスターから聞いてるわよ。
でも今さら高校に行くだなんてね。
…私はあんた達をちゃんと教育したつもりだわ。何故なのかしら?」
「知らねーよ。仕事だそうだ」
刃が答える
それは本当に私もそう思う
でもマスターの言うことは“絶対”
背くことなど禁忌なのだ
「籐子さんこそ、何故ここに?」
私がそう聞くと
「あら矢重、あなたちゃんと人の話を聞いていたかしら?
“今”の私の名は【星川】藤子よ。」
「…!!ということは
ここは籐子さんの学校と言うこと?」
「そうよっ♪♪
ここは私が創った【私立星川高等学校】ちなみに全国模試の偏差値が79以上であることが入学の条件、まぁあんた達は大丈夫だろうけど!だから日本じゃ10本の指に入る進学高なのよ」
私達は顔には出さないがとても驚いていた
あの鬼教育係の籐子さんが
理事長だなんて…
ここの生徒達がかわいそうに思えてきた
「あ、忘れてた!
あんた達の担任を今から呼ぶわね?」
籐子さんはそう言うと、おもむろに理事長室の壁に設備された受話器を取り…
ピーンポーンパーンポーン…
「財条先生、財条先生、至急理事長室へ来てください。………早く来ねぇとどーなるかわかってんな?あぁ?……ブチッ」
鬼籐子が降臨した
“財条先生”にも同情の気持ちが生まれた