MyPiece ~私を構成するもの~
第2章
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まだざわついているクラスの中を歩き、私が一番後ろの席で刃がその前の席に座る
ここは窓からは暖かいであろう陽の光が当たっていて、一番後ろなので気兼ねなく寝られそうなポジションだ
まぁ流伊に感謝だな
「はい、今日のHRは以上!」
そう言って奴はさっさと教室を出て行った
…すると
「ねぇ!あんた達どっから来たのよ?」
目の周りを黒く塗りつぶしたパンダみたいな金髪の女が話しかけてきた
いかにも自分を可愛いと思っているタイプだ
それにどこから来たかなんて私達に本当のことが答えられるはずが無い
私達は、たとえ万屋と言えどMarioの情報を流すことは許されていない
そして私達の所属している部署も少しばかり特殊だ
まぁ、これはまたの機会に話すーー
………私は仕方が無いので金髪のパンダ女の質問には適当に答えようと口を開くと
「俺らは隣の県から来た。親の転勤だ」
刃が答えてくれた
だが、刃のそれは私には答えさせまいとしているようで少し不思議に思った
「ヘェ〜、あ、アタシの名前は神崎紗江(カンザキサエ)よ。
よろしくね♪刃、矢重“ちゃん”」
どうやらこの金髪パンダ女は私が嫌いなようだ
それか刃が好きなのか…
どちらにしろ私にはどうでもいいことだが