MyPiece ~私を構成するもの~
それからは引っ切り無しに派手な金髪パンダの系統の女達やピアスをいくつも付けたこれまた派手な男達が話しかけて来た
話しかける内容はほとんど同じで、
どこから来たのかーとか
双子なんて珍しいねーとか…
あとは私達の“偽りの容姿”について尋ねられたりもした
「2人は髪の色も瞳の色も同じにしてるんだね」
当たり前
今の姿は作られたものだが、私にとって刃と同じなのは当たり前だ
私は私と刃は“対”であると思っている
…対とは「二つで一組み」となるもの
刃もそう思ってくれてるのだろうか
そしてそれらの質問にはほとんど刃が答えてくれた
私に聞かれた質問も刃が答えていた
しかしそれははたから見れば少々不自然で、私が口の聞けない子みたいになってしまった
まぁそうなったら逆に楽で良いのだが
今日は始業日だったようで授業は無く座って放送を聞くだけの始業式を終えるとすぐ帰りのHRになった
「オラァ、席つけー!」
流伊が乱暴に扉を開けて教室に入ってくると、生徒達はそそくさと各々の席についた
先程のことがあったからな
皆、若干 流伊に怯えている
だが生徒にとっての“先生”というものはこのくらいが丁度良いと思う
明日の連絡をしてちゃっちゃと適当に済ませたHRは正味1分もかからなかった
やる意味はあるのだろうかーー