俺の保健室天使

ああ… 英理チンが俺の彼女ならいいのに、ダメかなぁ~

「 真山っ、よけろ!」

あ?

「 …っ!!」

ふと顔を上げた瞬間、バレーボールが、俺の頭に直撃して、壁にもたれていたせいもあって、衝撃で壁にも頭を打ちつけた。

視界が揺らぐ。

倒れ込むようにズルズルとへたりこむ。

「 憂樹!おい、大丈夫かっ憂樹!」

刈谷が俺を呼ぶ声が遠い。

目の前に、ノイズのようなチカチカした光景が一瞬見えて意識が遠ざかった。

この時、先生が来て、刈谷と一緒に倒れた俺を保健室に運んだ。

しばらくしてから、うっすらボヤけながら目が覚めてきた。

「 病… 院… 」

「 保健室よ、気分どう?痛くない?」

「 英理… 」

俺は夢を勝手に見ていた。

英理チンが、俺を心配そうに顔を見て、目が少し潤んで見えて綺麗だった。

夢の中くらい、英理チンが、彼女でもいいだろ?

だから、素直に言ったんだ。

「 英理… 好きだ、英理… 」

潤んだ目が微笑んだ気がして、頬に手を添えて俺も微笑んだ。

夢… 幸せすぎる夢…

そして俺は、英理チンを引き寄せた。

拒否、しなかった。

そのままキスした。

やっぱり俺、英理チンが好きだ。

夢で、自分の気持ちが爆発した。
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