俺の保健室天使
男の俺だって、女子みたいに内心はキャー、キスしちゃったぁ!な感じだが男の俺は、キャーじゃない。
だって、夢だから。
意識が夢から覚めた時、最初に見たのは保健室の天井。
なんだ、夢かよ…
でも、リアルな夢だったな…
正夢にしてぇな。
「 起きた? 覚えてる?」
「 夢… 」
「 夢? 体育館でたおれたんだよ、痛みはない?軽くコブになってるけど… 」
あ、思い出した!バレーボールがあたって… 芝の奴っあとで しばく!
「 英理チン心配してたんだ?」
「 普通心配するわよ、私 保険医だもん。あたりまえです!」
「 つまんねぇの… 」
なんだよ、夢みたいに心配で目に涙がってなんねぇのかよ…
「 この… 」
え?
「 バカタレクソガキ!」
はぁ?なにっ、なんだ!?
「 英理…チン?何 怒ってんの?」
「 知らないっ、人の気も知らないで… つまんないとは何よ!何事よ! いい、私はねぇ大人なのよ、分別ある大人なのよ、わかる?なのに、このガキエロなんかに… 」
「 英理チン?意味がサッパリわかんないっすけど… 俺なんかしたの?」
カチンと空気が一瞬張った気がした。
そして、英理チンが俺の肩をバチンって叩いた。
「 痛ってぇ!なーんだよっ病人の俺に… ほんと白衣の天使じゃねぇなぁ そんなんだから彼氏できねぇんだっつうの~ 」
言いきってすぐさま地雷を踏んだと自覚した。