冷徹ドクターに甘やかされてます
相変わらず冗談なのか、あわよくばの本気なのか分からないことを言っては笑う陸に、バッサリと断るとその顔はぶぅと口を尖らせた。
そんな顔が、またちょっと可愛いとか思ってしまう自分もいる
「ま、ほどほどにしとけよ」
「あはは、昼間久志くんにも同じこと言われちゃった」
「…、」
『久志くん』
その名前に思い出すのは、昼間のあの二人の光景
「あ、久志くんって入院してる子なんだけどね…」
「知ってる。一回行きあった」
「へ?そうなの?」
「今日一緒に居たのも見たし」
「えっ!」
「…仲良いんだな」
「うん。歳が近いから親近感わくのかも」
親近感、
その言葉にほらまた
心がチリと音をたてる