冷徹ドクターに甘やかされてます



「いっ…!」



「それとも、傷害罪で警察呼びましょうか?」



「っ…わかったよ!帰るよ!」



警察、その一言にすっかりビビってしまったらしい男は俺の手から腕を振り払い、逃げるように病院の敷地を飛び出して行った。

その場には、俺と陸の二人だけが残される



「…行ったな。陸、大丈夫か?取り敢えずこれからあの男は病院に通さないように看護師に伝えておくから…」



「…肩…」



「へ?」



大丈夫かと振り向けば、またもその目からはぼろぼろとこぼれる大粒の涙



「!?」



「先生の、肩が…肩がぁぁぁ〜っ…」



「ちょっ、おまっ、なっ泣くなってこの前言ったばっかだろうが!!」



「だって、だってぇぇ〜…」



「っ〜…とにかく中入るぞ!!」



さすがに人目につきづらいとは言え、病院のすぐ外でこれはまずい。そう判断し、俺は陸を連れて裏口から中へと入った




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