冷徹ドクターに甘やかされてます
「じゃ、頼むわ」
「……」
陸の隣へ座ると、ギシッと音をたてるソファ。その目は、じっと俺の肩を見つめたまま
「?どうかしたか?」
「…痛そう」
「平気だって」
横目で見てみれば、先程拳があたった俺の左肩は赤い腫れと痣のような青が混じり確かに痛々しい見た目となっている。
(…尚更、庇えてよかった)
あいつ容赦無く顔殴ろうとしてたからな…そう思い出しては少しイラ、と不快な気持ちが込み上げた。
「…あれが、灯の親父?」
「…うん。昨日お母さんの職場にも来たみたいで、さっきお母さんから連絡あったから今日あたりこっちにも来るかなって思ってたんだけど…朝イチでくるとは」
「……」
さっきの電話はその電話か…
納得しては頷くと、その細い指はそっと俺の肩へと触れる。