冷徹ドクターに甘やかされてます
「春田先生、この美人さんは一体…」
「河上さんだ。小児科医療の研修で二週間うちで預かることになった」
「河上涼子です。よろしく」
「あっ、えと、及川陸と申します!」
差し出された手に私は思わず緊張しては手を差し出し握手をした。
(指細いなぁ…)
優しそうで賢そうで、近付くとなんかいい匂いするし…
「陸、灯の所行かなくていいのか?」
「あっ、そうだ!」
「ならさっさと行け。仕事の邪魔」
「はぁーい。わかりましたよーだっ」
彼女…河上先生に同性ながらもうっとりとしてしまいそうな私に、春田先生はしっしっと払ってはその場を歩き出してしまう。
「じゃあ、失礼します」
それに続くように河上先生も歩き出しては、二人は廊下の角を曲がり消えて行った。