冷徹ドクターに甘やかされてます



「何一人で変な顔してるんだよ」



「!」



そうしていると後ろから聞こえた声は、今朝も聞いた愛しい声

それに呼ばれるように振り向くと、そこには通りがかったらしい春田先生がいた。



「春田先生のせいだもん…」



「は?何で俺?」



意味が全くわからない、と言った様子で首を傾げる春田先生に私は向かい合ってはその白衣の裾をきゅっと握る。



「先生、結婚するって…本当?」



「…は?」



「河上先生と!婚約者だって!結婚するって!」



「…あー…お前までその話回ってたのか」



「本当なの?」



「嘘、って訳でもないけど…しないよ。結婚なんて」



「?だって婚約者って…」



その顔を見上げる私に、春田先生はこちらを見てはくしゃくしゃと頭をかく。


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