冷徹ドクターに甘やかされてます
「かっ河上先生!」
「おはよう。今いいかしら」
「あっはい!おはようございます…」
静かに部屋へ入る河上先生に、私は驚きながらも椅子から立ち上がる。
「今日もこれからお仕事?」
「はいっ」
「そう、毎日ご苦労様」
(やっぱり美人…)
にこ、と笑顔を浮かべられる笑顔は今日も眩しい。それに見とれかけていると、彼女は不意にポケットから何かを取り出した。
「じゃあついでに、これも処分しておいて貰えるかしら」
「?」
その手がこちらに見せるのは、赤いハートの飾りがついたヘアゴム。
そう、それは春田先生が車のキーにつけていてくれた以前私があげた物