冷徹ドクターに甘やかされてます



「かっ河上先生!」



「おはよう。今いいかしら」



「あっはい!おはようございます…」



静かに部屋へ入る河上先生に、私は驚きながらも椅子から立ち上がる。



「今日もこれからお仕事?」



「はいっ」



「そう、毎日ご苦労様」



(やっぱり美人…)

にこ、と笑顔を浮かべられる笑顔は今日も眩しい。それに見とれかけていると、彼女は不意にポケットから何かを取り出した。



「じゃあついでに、これも処分しておいて貰えるかしら」



「?」



その手がこちらに見せるのは、赤いハートの飾りがついたヘアゴム。

そう、それは春田先生が車のキーにつけていてくれた以前私があげた物


< 219 / 303 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop