冷徹ドクターに甘やかされてます
「…、」
「…!」
そう一人歩いていると、突然目の前の角を曲がり姿を現したのは春田先生。
まずい、そう思い体の向きを変えようとしたもののその目にも私の姿はしっかりと入っていたようで、逃がさぬように私の腕をガシッと掴み止めた
「…待てよ」
「…、」
「お前今日どうした?人のこと無視して…」
腕をしっかりと掴む大きな手
(…ダメ)
触れられると、また
ドキドキが止まらなくなる
気にかけられると嬉しくて
好きの気持ちが止まらなくなる
「陸」
「…、」
やだ
ダメ、
「っ…、やだっ…!!」
そう声をあげては、その腕を思い切り振り払った。