冷徹ドクターに甘やかされてます



「あと、最近…」



「……」



そう話しながら何気なしに視線を建物へと向けると、そこには院内の廊下に立つ春田先生の横顔。

隣には河上先生を連れ、二人は何かを話しながら楽しそうに歩いて行く



「……」



その光景に、胸がズキ…と痛んだ



「…最近、春田とあの女医ベッタリだよね」



「…、」



私の視線の向きがわかったのか隣で久志くんはぼそ、と呟く。



「…うん。婚約者だし、仕方ないよ」



「ふーん…最近春田といないと思ったら、諦めたんだ」



「えへへ、この前久志くんが言ってた通りだったよ」



「…結局、家同士の話が一番厄介だったってわけ」



「…うん、」




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