冷徹ドクターに甘やかされてます



「…陸。とりあえず薬飲め」



「…むり、やだ…」



「なら、飲ませる」



「…?、わっ、」



泣き顔を隠すように両腕で顔を隠す私に、春田先生は私の腕をぐいっと力尽くでどかす。

そして、次の瞬間

上から覆いかぶさる形でキスをしては、口の中へ薬と少しの水を流し込んだ。



「…、…」



感じるのは

その唇の柔らかさと

錠剤が、喉の奥へ流れていく感触



「……」



「…、」



離れた唇に、その手は私の顔を両手で掴んではしっかりと見つめる。



「…春田、先生…?」



「どうして、諦める必要があるんだよ」



「…だって…」



「好きなら、好きでいろよ。いつもみたいに駆け寄ってきて、笑ってろよ」



「…?」



「…じゃないと、調子くるう」



それはまるで、願うかのようにか細い声



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