冷徹ドクターに甘やかされてます



「…でも今までいくら言ってもなびかなかったのに、どうしていきなり?」



「……」



熱も落ち着きベッドに座る私の隣で、春田先生は並んで腰かけては気まずそうに頬をかく。



「そりゃあ、いつもは患者の家族として割り切らなきゃいけない気持ちがあったからな。…けどさすがにあれだけ露骨に避けられればへこむだろ」



「……」



「…おまけに久志にも言われたしな」



「?久志くん?」



どうして久志くん?

首を傾げる私にも、彼は誤魔化すように私の頭をくしゃくしゃと撫でた。


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