冷徹ドクターに甘やかされてます
ー…
「…ん…」
握る手の僅かな反応に、目を覚ます。
真っ白なカーテンから差し込む朝陽に、今が朝なのだと悟る
(…朝…ちょっと寝てた、)
「…陸ちゃん…?」
「!灯!」
ふと気付けば丁度灯も目を覚ましたようで、少し眠そうにその目はこちらを見た。
「大丈夫?苦しくない?」
「うん…でも、何で陸ちゃんが…?バイトは…?」
「灯が心配で休みもらっちゃった」
「ずっとついててくれたの…?」
「もちろん!」
笑ってみせる私に灯は一瞬申し訳なさそうに悲しい顔をする。
けれどこういう時にごめんなどと言おうものなら私が『謝らない!』と怒るのもわかっているからか、言葉を飲み込み小さく笑った