冷徹ドクターに甘やかされてます
「…ありがとう、陸ちゃん」
「どういたしまして。灯」
そんな灯の体を、私はぎゅうっと抱き締めた。
ありがとう、の言葉も
本当はいらないんだよ
灯が元気でいてくれるだけで
充分、嬉しいから
「…、」
そうしているとふと気付く、肩に乗せられている感触。見れば私の肩には、白いブランケットが一枚かけられている
(…あれ…)
これ、誰の…?
ーガラッ
「あら、灯くん起きた?顔色良くなったわねー」
「看護師さん。おはようございます」
すると病室へやってきたのは、中年の看護師さん。看護師さんは横になったままの灯の顔を見てはにこりと笑った