今日のディナーは何にする?
 

「……はぁ~、ごちそうさまでした!すっごくおいしかったですっ!」

「ありがとうございます。そう言っていただけると僕も嬉しいです」

「はいっ!おいしくて本当に幸せでした~」

「幸せを感じてもらえて良かった。僕もつい見とれちゃいましたよ。あなたがおいしそうに食べている姿に」

「!」


にこっと嬉しそうな笑顔を見せてくれるシンさんに、再び私の心臓がドキン!と大きく跳ねた。

食べている姿を見られていたなんてすごく恥ずかしいはずなのに、そんなこと考える余裕はなかった。

……完全にシンさんの笑顔の虜だった。




……この時から、私はシンさんに惹かれていったんだ。

好きになるのなんて、すぐだった。

その日から、私はシンさんのラーメンを食べるため、そしてシンさんの笑顔に会うために、相馬軒に通うようになった。

 
< 10 / 20 >

この作品をシェア

pagetop