愛するお方がサンタとなりました


「それであなたは、今年のサンタに?」


「ああ。俺たちが住むこの町にいるガキ共にプレゼント配りするらしい。会社の駐車場で、いきなりトナカイとか渡された」


「トナカイは?」


「でけえからアパートの屋上に置いてきた」


ベランダにいたのは空飛ぶトナカイのおかげかしら。何にせよ、あなたが今年のサンタ役になるだなんて。


「とりあえず、子供を殺せばあなたはこの部屋にいてくれるのかしら」


「さらりと怖いこと抜かすなっ」


「だってー、朝の7時から夜の8時まで会社にいたのに、今度は顔も分からない子供にプレゼント配るからって、またワタクシと離れるの?いやよ、今宵は聖夜。あなたと蕩けるまで交わ――いたいいたい」


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