愛するお方がサンタとなりました


(三)


あなたの膝上に乗るということで決着がついた夜の十二時。いよいよ、子供たちにプレゼントを配ると言うことで、屋上に行けば、トナカイがいた。


「お前さ。ふつー、こんなでかい動物目の当たりにしたら、驚かねえ?」


「あなたが驚けと言うのなら驚くわ、キャー」


「とってつけた悲鳴ノーサンキュー、と」


盗まれると大変だからと持ち続けていた白い袋をソリに乗せるあなた。今ので、腕の血管の青筋が太くなったかしら、じゅるり。


「なんでも、このトナカイがプレゼント配る家を覚えているそうだから、俺はトナカイが止まった家にプレゼントを落とせばいいらしい。なんかよく知らんが、それでガキの枕元にプレゼントがあるんだとよ」


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