愛するお方がサンタとなりました
ベージュのソファーに項垂れる。そろそろワタクシ我慢が出来なくなっちゃったわ。どうしましょう迎えに行きましょう。
「適切な自答だわ」
さすがはワタクシ。誰よりも何よりもあの人を愛するワタクシ(答え)に則り、出かける仕度しようと――
「おーい、鍵開けてくれ」
「あなたあああぁっ!」
ワタクシ大好きらびゅんな、あの人の声が、鼓膜から頭を揺るがしたわっ!
ホップステップジャーンプッ、で愛するあなたに抱きつきたいのだけれども……鍵?
世界に二つしかないこの部屋の鍵を無くしたのかしら、あれ、でも。
「言っとくが、玄関のじゃねえぞ」
あなたの声はリビングの窓からする。