365回の愛してるを君に
どのくらい寝たんだろう…
─ガラッ
勢いよくドアを開ける音で
わたしは目を覚ました。
誰か来たのかな…
なんて考えてたその時
─シャッ
わたしが寝ているベットのカーテンが
思いっきり開けられた。
「あ、寝てる人いたのか…ごめん。」
低く心に響くような声が聞こえ
わたしは布団から顔を覗かせた。
「うわっ、起こしちゃったか!
ほんとすまんっ」
目の前にいたのは見たことのない男子。
多分別のクラスの人だろう。
さらさらとした髪の毛
切れ長の瞳
すっと通った鼻筋
声を発するたび震えるように動く唇…。
「あの…?」
気づかないうちに
見惚れてしまっていたわたしは
彼のその声で我に返った。
「あっ、大丈夫…ですよ…っ」
やっとのことで絞り出した声は
かすれたような情けない声だった…